ピコジのヒマパチンカーZ

パチンコ業界に色々思うところのある、とあるホールのエリアマネージャー。1人でもいいからユーザーや関係者としてパチンコ業界に行きたいと思える、イベント新台レポ・パチ業界おもしろ裏話なんかを本音でお伝えします。ホール・メーカー関係者の方が興味でることも言っていきたいです。

パチンコ店エリアマネージャーがパチンコ関連企業の他業種進出について考えてみた

先日、とある設備業者さんと雑談していた時に

「うちの会社、今度立ち飲み屋出すんですよ。ナイショですよ。(笑)」と唐突に切り出されました。

詳しく聞いたところ、このパチンコ不況で設備屋さんも年々売上は下がっているとのこと。そんな中で経理にいた若手社員の仕事量がどんどん減ってきて手があぶれているので、社長さんとお知り合いの方の「立ち飲み屋」さんに修行に出て、年内ぐらいには会社として店舗を出すそうです。

 

パチンコ企業の他業種進出。

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昔から色々ありますよね。

メーカーさんだって三共さんはパチンコメーカーなのにスロット製造しているし、ユニバさんはその逆と。

サミーさんの「サトミホースカンパニー」の馬主業進出もかなり昔からですよね。

(最近はサトノ一族強いです。)

平和さんはPGAでゴルフ場を経営と。

他にもメーカー・ホールの多くで飲食業・アミューズメント・ゴルフ場・温浴施設などパチンコ関連企業の多くは異業種経営でも成功をおさめている企業さんはとても多いですね。

大阪資本の大手ホールさんで例をあげると123さんは温浴施設、アローさんもアミューズメントにゴルフ場といった感じでしょうか。

私が前に勤めていた会社も他業種はかなり手広くやっていました。

 

ですが、冒頭で記したような昨今の他業種進出はかなり事情が変わってきています。

 

昔は儲かってるし「趣味も兼ねて」が多かった。

10年ほど前までは他業種進出をしているホールオーナーさんの多くから出てきた言葉は「全然儲からない。パチンコ業に比べるとバカバカしいぐらいの売上。」

というような事をよく聞きました。

ものすごい客入りの温浴施設を経営しているホールのオーナーさんも同じようなことを仰っていました。

黒字ではあるけれども「パチンコ業のように一発でドカンと儲からない。」といった意味なんでしょう。

ですが、どこのオーナーさんもやっぱり「商売人」。そういう気質ですからお金があったり自社の経営が好調だと、どんどん企業を大きくしていきたいのでしょう。そうやって趣味の延長路線であったり、自信のある業態へと進出していったのだと思います。

 

ところが最近の中小企業の事情はというと

「パチンコ業界不況でこのままだと経営が立ち行かない」

という事情からの他業種進出。なんとも寂しい話。

(大手さんはまだまだ大丈夫だと思います。銀行さんのバックアップも強いだろうし、内部留保も4ケタ億円持っている企業もあると聞きます。)

この流れで各種関連業者さんも煽りを受けていると。

 

ようはパチンコ業界は今まで散々楽をしてきたんだと思います。

上記に書いた「全然儲からない。パチンコ業に比べるとバカバカしいぐらいの売上。」

こんな根性で商売をやっていたんですから。

「ヒット機の予測を当てればそれだけで何千万と儲かる!」

こんな根性で経営していた方達には現在の「企業努力」が求められるパチンコ業の経営はホントに辛いと思います。

ようはパチンコ業自体がどんぶり勘定が通じなくなってきて、他業種と同じ水準の「労力」を求められるうえに「投資効率」も同じ位置まできているんだと思います。

「企業としての圧倒的な努力量」がパチンコ屋にも求められる時代になってきたわけですね。

ですから「生き残るための」他業種進出を選択する企業が、今後も増えてくるのではないかと思います。