ピコジのヒマパチンカーZ

パチンコ業界に色々思うところのある、とあるホールのエリアマネージャー。1人でもいいからユーザーや関係者としてパチンコ業界に行きたいと思える、イベント新台レポ・パチ業界おもしろ裏話なんかを本音でお伝えします。ホール・メーカー関係者の方が興味でることも言っていきたいです。

めっちゃ聞かれる!パチンコ店の遠隔について思うこと

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パチンコ店で店長なんかやってると良く言われるのが

「またわしだけ当てよらん!」

「店長!あたしにもボタン押して~」

とか

プライベートでも身分がバレると

「遠隔ってあるんでしょ?」

 

などなど遠隔についての興味というのは皆さん尽きないんだなと感じています。

いたる所のブログなんかで同じような話はあるとは思うのですが

このブログをやっていて始めていただいたリクエストが「遠隔」についてのご質問でした。なので私がしっている「遠隔」についての知識と考察を書いていきます。

※リクエストやご質問には出来る限り答えていきたいと思ってます。

 

 

遠隔操作のシステムについて

複雑怪奇だと思います。私たちいちパチンコ店がどうこう出来る代物ではありません。

まず遠隔するということは強制的に遊技台の基板に干渉しなくてはなりません。

「当たる信号」もしくは「当たらなくする信号」を遊技台へ送るわけですよね。

これだけリリース機種が多く入替が頻繁に行われる現状では

台の1機種ごとの基板を解析して「大当たりに関わる信号」を毎度作ったり、情報線を取り付けたりしていたらとんでもない作業量になると思います。

また、干渉信号もゴト師が使うような粗雑なものを作ると遊技台の演出とかみ合わなくなると思います。リーチ外れたのに大当たりが始まるとかが起こると思いますので、バレないためにはかなり丁寧に作らないといけないと思います。

 よく勘違いされている「ホルコン」。ホルコンについてもいたる所で説明されていますが簡単にいえばデータ集約機です。皆さんがホールで見ている「ナンバーランプのデータ機」をかなり詳細に表示させるものと考えていただいて構いません。

 

メリットとデメリット

パチンコ店が遠隔をして得られるメリットはというと

・単日、単月の粗利のコントロールができる

・本来の遊技台の性能以上に粗利がとれる、出玉が出せる

・イベント時などに「これぐらい出したい」のコントロールが容易である

 

続いてデメリット

・上にも書きましたが恐らく膨大な作業量が増える

・怪しい業者と付き合わなくてはいけない

(怪しい方たちなので恐らく費用もかなりボラれることが想像できます。)

・新台の警察検査をくぐり抜けたうえで日常的にある不正遊技監視委員会などの立入検査時に見つかってはならない

見つかると無承認変更として即座に営業停止です。その店舗だけでなく同一法人全てが営業停止です。

そして会社として容認していた場合には代表者には刑事罰が待っています。

 

私がパチンコ屋で勤務しているからでしょうか、メリット部分はハッキリいって魅力です。

魅力ですが デメリットがそれを上回ってヤル気がまったくでません。

「1億円手に入るから銀行強盗しよう」

の感覚に近いでしょうか。

ともかく人間の欲に流される人が出てきそうだけど、絶対見つかるうえに見つかった時はしっかり罰をうける。だからだれもやらない。

さすがは法治国家です。

 

「昔はやってた」はほんと?

これはやっていたと思います。ほぼ確実に存在していたと思います。

じゃあなぜ昔はやっていたのかというと

 

・1つ目の理由

上記のデメリットがわりと緩かったからだと思います。

まず新台入替なんて半年に一回の時代もあったし、それも1機種を1コーナー全部ドーンと入れ替える新台入替です。遠隔の取り付けも機種数も少なくすみますよね。

そしてこの頃は不正遊技監視委員会なんて存在しませんでしたし、平成17年の風営法罰則強化までは「無承認変更」はパチンコ屋もバンバンやっていた記憶があります。

この頃までは新台の警察検査が終わればほぼやり放題です。裏モノなんて言われるものが存在できたのもこのためですね。

実際に私は「シマコン」という物を使用していたことがある人と話したことがあります。

これはその日一日のその島の「出率」を設定値通りに勝手に調整してくれるものとのことで

事務所の店長が

「こいつパチプロだ。大当たりなし!」

「この常連さん最近負けてるな。今日は勝っといてもらおう。スイッチオン!」

「あっこの子かわいい!この子も大当たり!」

とかの代物ではありませんが、実際にその日の利益を予定値通りにするために使用していたらしいです。

 

・そして2つ目の理由

今のように「情報化社会」ではなかったということ。

裏モノしかり遠隔しかり、このご時世でやっちゃうと情報の拡がる速さがハンパでないと思います。

昔ならひっそりと目立たず上手に出来たかもしれませんね。

 

以上がこの業界にそこそこ長く身を置いている私なりの見解です。

シンプルに言うと「昔はあったと思う。今はほぼないと言い切れる。」が答えでしょうか。

上記メリットの「出率」はパチンコ店がそれぞれイベントやったり調整を考えたりとしている中で結構必死に毎日奮闘しているものです。

本当に店長はこの「出率」の問題だけで頭がハゲちゃった人は数えきれないと思います。

そんな立場にたった私なりの遠隔への見解です。